【囲碁レッスン】体験から見る正しい打ち方(後編)【級位者~有段者向け】

囲碁レッスン

こんにちは。
井場囲碁スクール講師の井場です。
普段は囲碁のプロを目指している子や囲碁の上達に悩まれている方にレッスンをしています。

前回の記事を読んでいただけたでしょうか?

前回の記事は

【囲碁レッスン】体験から見る正しい打ち方(前編)【級位者~有段者向け】

局面によって石の考え方は

柔軟に変えていかなければ

石はなかなか働きません。

今回はタイプの違う局面から、

ツケヒキ定石の
具体的な考え方についてみていきます。

相手のシマリがある場合

小目の布石で黒5の小ゲイマジマリや

最近では黒5の二間高ジマリなども
打たれているので
こちらの方も詳しく見ていきます。

小ゲイマジマリの場合~黒地を低位にする

まずは小ゲイマジマリから。

黒のシマリがある場合は
厚みを作るというよりは

相手の地を制限する、
模様の発展を制限する
といった考え方が良いでしょう。

白12と高く構えることで、
黒の全局の発展を抑えていきます。

気になるのは黒1の打ち込みなどですが、

白は高いヒラキのため、
黒を下の方に打たせる事に成功します。

白8はさらに黒の発展を
制限する打ち方で、

黒は右上の方ばかりに打っていて、
全局に展開できていません。

大ゲイマジマリの場合~隅、辺を荒らし厚みを働かせない

黒35までAI布石といえます。

ここで右上に
黒は弱点と言えるところがあります。

それが白1です。ここから隅、
もしくは辺を荒らしていきます。

黒は8まで立派な厚みができましたが、
右辺の白の構えによって
発展しにくい形です。

これであれば右辺の白は
多少打ち込みを打たれたとしても

黒模様を制限したとして
立派な働きがあります。

白としては黒のシマリの特徴によって

どう荒らしていくか、
どう制限していくかなど
決めるとわかりやすいでしょう。

シマリがない場合

白2,4は良くある布石の一つで
ここでツケヒキ定石です。

左下にシマリがないので
黒の左上の構えを利用して

大きく展開していきたい所です。

一石二鳥の手を意識

黒1とカカリが有力です。

黒3は左上の黒、
左下の黒両方から
ヒラキを打った形で一石二鳥の手です。

カカリを利用する事で、
模様を大きく発展させることができます。

右辺の戦いはツケヒキ定石の構えと
連動させて考えていくと良いでしょう。

ハサミは怖くない

白2のハサミなどは怖くありません。

戦いとなれば、ハサミの石が弱くなり
黒の厚みが活きる展開となります。

最近ではツケ二段からヒラキも省き、
黒13と大きく構えるような手も
考えられるようになりました。

相手が両小目の場合は
やはり黒11から
一石二鳥の手を考えていきます。

黒11と単にヒラキ、
白12のシマリなどを許すと

模様の発展が大きく制限されることとなりこの後の進行が面白くありません。

一石二鳥の手を意識しながら
打ち進められると石は働いていきます。

相手の変化球に対して

白4の小目の構えには

相手に得意な構えを
打たせない狙いがあります。

例えば
中国流を打たれたくない場合などに
白4を打ちます。

白6が黒模様を制限しながら
発展性を高める

理想的なシマリで
白の注文通りの進行です。

黒7とヒラキであれば、
白8と下辺を制限し、

相手の得意な布石を封じる事に
成功しました。

この図もいい勝負ですが、
黒は左下の厚みを活かしたい所です。

戦いに引き込む

黒は例えば黒7とシマリ、
白8を誘い込むのも有力です。

黒11、13と手厚く構えておけば、
下辺の白は浮いている状態で負担となり

この後、地を作るのが
難しい状況となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ツケヒキ定石自体は手順も
短く覚えやすいですが、

局面によって柔軟に使い方を
変えていくだけで

碁の奥深さをより
感じて頂けると思います。

盤上で起きている事を純粋に捉え、
石が躍動してくると良いですね。

井場囲碁スクールを通して、
自分自身を楽しんで頂けると幸いです。

記事を読んでいただき
ありがとうございました。
それでは今日も最高の1日を。

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