【囲碁レッスン】体験から見る正しい打ち方(前編)【級位者~有段者向け】

囲碁レッスン

こんにちは。
井場囲碁スクール講師の井場です。
普段は囲碁のプロを目指している子や囲碁の上達に悩まれている方にレッスンをしています。

こういう定石だよと教えられたけど、
実際に打ってみると
その通りの進行にならず、

本当は使い方違うんじゃないかな?

と感じる事はありませんか?

その素直に感じ取れている事を

しっかりと見ていくことで

局面の捉え方は大きく変わってきます。

今回は最も打たれる定石の一つ、
ツケヒキ定石から、
局面を素直に感じ取っていきます。

実利と厚み

ツケヒキ定石をどんな定石だと
イメージされるでしょうか?

普段から囲碁の勉強を
されている方であれば、

黒は実利白は厚みの定石と
教えられた、本で読んだ方が
多いと思います。

それでは実際に打ってみて
いかがでしょうか?

黒はしっかりと地を取っているといます。

では白の厚みは
上手く活用できているでしょうか?

実際の体験事をみていきます。

黒の狙い

黒1,3,5は小目の王道の布石です。
対して白は白6のカカリを選び
黒はツケヒキ定石を選択しました。

定石通り進み、黒13に白14と
ヒラキを打ちましたが、

ここで黒から右辺白に狙いがあります。

それが黒1の打ち込みです。

この打ち込みに苦労している、
または嫌な気持ちにされている人は
多いのではないでしょうか?

白2のツケにサガリとワタリを見るのは
一つの筋です。

黒5まで白の眼を奪いながら
攻めをみています。

白が厚みのはずなのに、
白が攻められていると感じている人も
多いのではないでしょうか?

実際の所は、白6と打てば全局的な模様の
発展は継続していくので
白にも問題はないです。

白2の後には黒はさらに厳しい手が
用意されています。

強烈なハネ出し

それが黒3のハネ出しです。

黒5のアテから強引に封鎖していくのが
厳しい手となります。

本来白が厚みとして使いたかった
右辺の白ですが、

黒の厚みに変わっています。

そして本図は黒から
まだまだ狙いがあります。

黒1のコスミが強烈です。

白2のオサエには黒3で攻め合い勝ち。

白2には黒3で白4と取っても欠け眼で

勝負が終わりそうなくらい
白が危ない形です。

白12のカケツギの方が
いくらか良さそうです。

白14と大場に回れます。

右辺は黒から眼を取る狙いが
まだまだあります。

黒1が狙いです。
白2と地を得しようとすれば

黒3,5と眼を取ることができます。

白は常にこの眼を取られることを
意識しながら
打ち進めなければいけません。

白はもう少ししっかりと
形を作りたい所です。

白8とツケが筋です。

対して黒9とサガリから
黒11と捨て石を使い
厚みを築くのが双方の最善です。

白は先手を取ることはできましたが、
全局的には黒が手厚く、
黒が打ちやすい布石です。

本当に厚み?

黒から打ち込みが来ると

白としては困るので
白1と守る人も少なくないでしょう。

ですが黒2と展開されると

布石は大きく後れを取ります。

ここまでくれば
白は厚みとして使えているのか

疑問が出てくると思います。

今回のまとめ

今回は黒の打ち込みの狙いを見ていくことで

定石の扱いに疑問を出していきました。

「ツケヒキ定石は実利と厚み」と
教えられてきた方にとっては

モヤモヤしていたところが
あったと思います。

この体験を生かし、

次回はツケヒキ定石の
本来の使い方をみていきます。

井場囲碁スクールを通して、
自分自身を楽しんで頂けると幸いです。

記事を読んでいただき
ありがとうございました。
それでは今日も最高の1日を。

コメント

  1. […] […]

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